名詞は、何を考え、何について話しているかを示すために使う言葉です。イタリア語の名詞は一般名詞(もしくは普通名詞)・固有名詞・具体名詞・抽象名詞・個名詞(個名詞って表現であってるか?汗)・集合名詞と6つに分類できます。では、さっそく確認しよう。
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イタリア語の名詞
どんな名詞があるか、少し例を取り上げました。
compagno (仲間), cane (犬), erba (草), pallone (ボール), cioccolato (チョコレート), libro (本), macchina (機械), sole (太陽), giorno (日), malattia (病気), Italia (イタリア), libertà (自由), fame (空腹), amicizia (友情), matematica(数学)
イタリア語の名詞の種類
イタリア語の名詞は、一般名詞、固有名詞、具体名詞、抽象名詞、個名詞、集合名詞と様々な様態で分類できる。
一般名詞 (nomi comuni)
一般名詞は普通名詞ともいいますが、大きく分けて3つ「人」「動物」「あるもの、あること」を示し、最初の文字は小文字で書きます。
ragazzo (少年), bambino (子ども), insegnante (先生), astronauta (宇宙飛行士), dotoressa (女医)
gatto (猫), canarino (カナリア), delfino (イルカ), cane (犬), mucca (牛), gallina (雌鶏)
fiume (川), libro (本), gelato (ジェラート), pentola (鍋), felicità (幸福), intelligenza (知性、知能), sensibilità (感覚)
ちなみにcanarinoは他にも、きゃしゃな人、俗語で(警察の)密告者、という意味がある。
これらすべて一般名詞だけど、その中には具体名詞や抽象名詞があるから、続けて確認しよう。
固有名詞 (nomi propri)
固有名詞は、「人」や「動物」、「あるもの、あること」が基本的に一つしかないこと、明確であること、特に同じカテゴリーに属する他のすべてと区別することを示し、最初の文字は大文字で書きます。
Torino (トリノ), Piemonte (ピエモンテ), Italia (イタリア), Cervino (チェルビーノ=マッターホルン), Francesco (フランチェスコ), Po (ポー川), Garda (ガルダ湖), Ulisse (ユーリシス、オデュッセウス)
例えば、Il mio papà si chiama Francesco. (私の父さんは、フランチェスコと言います。)
このフレーズの中で「papà」は一般名詞だけど、「Francesco」は固有名詞だから最初の文字は大文字です。
動物で例えたら、Il mio cane si chiama Anthony. (私の犬は、アンソニーと言います。)
上の青枠内にあるように、街の名前、州、国、山、川、湖など最初は大文字で書きます。
ちなみにUlisse (ユーリシス、オデュッセウス)は、ギリシャ神話の英雄のこと
具体名詞 (nomi concreti)
具体名詞とは、見たり、感じたり、手で触ったりできる対象物、「こと」「動物」「人」のことを指します。
casa (家), tavolo (テーブル), mamma (母さん), amico (友達), sole (太陽), patata (ジャガイモ), ossigeno (酸素), libro (本), gelato (ジェラート), pentola (鍋),
具体名詞は、個名詞または集合名詞にもできる。後で確認しよう。
抽象名詞 (nomi astratti)
抽象名詞は、具体名詞と違い、五感で知覚することができないこと。アイデアや概念、判断、意見、気持ちなど考えのみを示します。
allegria (喜び、陽気さ), amicizia (友情), velocità (速度、スピード), paura (恐れ、恐怖、心配), vecchiaia (老年、老人), felicità (幸福), intelligenza (知性、知能), sensibilità (感覚)
個名詞 (nomi individuali)
個名詞って言い方であっているかは別として、「カテゴリ」「人」「動物」「もの」の単一の要素のことを示す、すなわち単数名詞だね!?(多分)
studente (学生), ladro (泥棒), pecora (羊), soldato (兵士), stella (星), isola (島)
個名詞は、単一の要素が一部である集合名詞とは対照的です。
集合名詞 (nomi collettivi)
集合名詞は、単数の形式で、総体、人やもののグループを示す。
classe (学年、クラス、階級), banda (盗賊団=泥棒の集団), gregge (羊・ヤギの群れ=羊の集合体), esercito (軍隊=兵士の集合体), costellazione (星座=星の集合体), arcipelago (諸島=島の集合体), folla (群衆=人の集合体), decina (10の位の数字), equipaggio (乗組員、乗務員、クルー、乗客), pubblico (大衆、公衆、観客)
集合名詞が複数形でない限り、複数の要素を示しながら動詞は単数形で活用する。
例えば、
Il popolo italiano è andato alle urne. (イタリア人は世論調査を行った。)
Un’orda inferocita devastò il villaggio. (残忍な遊牧民の群れが村を襲った。)
popolo (人民), orda (遊牧民)が集合名詞
だけど、複数形の構成要素で指定している場合は、動詞は複数形で活用する。
例えば
Le mandrie pascolavano nei prati. (家畜の群れが牧草地に放牧した。)
mandria (家畜の群れ)が、集合体の塊が、たくさん、広い牧草地にいるイメージだから複数形
でも、集合名詞は基本的には単数形の動詞を活用した構文を使用します。
私がよく間違えるgente (人々)は、語尾がeで終わるのでle genteとしがちだけど、集合名詞で基本的に単数形で活用するので、una gente, la genteが正しい。
例えば、ci sono le gente.は間違いで、 c’è una gente. や、c’è la gente.が正しい。複数形にするなら ci sono le genti.だけど、あまり使わない。
最後に
イタリア語の名詞は、一般名詞を基準として、具体名詞、抽象名詞、個名詞、集合名詞と分類し、一般名詞とは違う固有名詞があることが分かった。
次回は、一般名詞の基本の使い方について説明します。